
機内でのことばかり心配してしまいがちですが、旅に出ることが決まった時点で、戦いはすでに始まっています!
下調べをきちんとしておくと、出発直前、あるいは出発当日のドタバタを減らすことができます。
多少面倒ですが、手を抜かずにやっておくと後々助かること請け合いです。

どの航空会社がいいの?
これは一概には言えません。人気のある航空会社の航空券は、手の届く範囲よりも高かったりします。
ただ一般的にチェックしておくといい項目としては、
* 実際に便を運行する航空会社(例えば、日系の会社だと思っていても、コードシェア便だと航空機やスタッフはすべて
米系の会社だったりもします)
* 機種(例えばシートに着いている画面の有無や、エンターテイメントの内容)- seatguru.comでチェックできます。
* その航空会社の幼児・子ども向けポリシー(航空券の割引、預けられる荷物の数など) ⇒ 航空会社別の
子ども向けサービスもご参照ください
口コミサイトなどで航空会社のレビューを見ておくのもいいと思います。知り合いにも実体験を聞いてまわりましょう!
他にもチェックしておくといいのは、昼便か夜便か(夜便のほうが子どもが寝てくれたりします)、また、乗り継ぎの時間などです。
乗り継ぎの時間が短いと、最初の便が遅れた時に子連れで走る、あるいは間に合わなかったら子連れで長時間次の便を待つ、
最悪ホテルに泊まらされる、などのシナリオが考えられますが、でもあまりに乗り継ぎの時間が長いと時間を持て余すので、
それも難しいところです…。
子どもに座席は必要?
まず子どもは、幼児(インファント)と小児(チャイルド)に分かれます。ほとんどの航空会社において、「幼児」は
満2歳までの子どもを指します。
(日本の国内便では、3歳になるまでは幼児扱いです。アメリカでは国内線でも幼児は2歳までです)
「小児」は2歳から12歳までを指すことが多いようです。
幼児にあたる子どもの場合、ラップチャイルドとして座席を買わず、大人のひざ上に抱く、というオプションがあります。
ラップチャイルドは、国内便ですと無料の場合がほとんどです。
国際線の場合は、大人料金(正規の片道航空運賃)の10%ほど+適用される追加料金を取られます。(厳密な割合は航空会社に
よって異なります)
ただずっと抱っこしておくのはつらいので、座席を買う、というオプションもありますが、この場合は子ども料金扱いになります。
ラップチャイルドは、大人一人につき一人のみです。2歳以下の幼児が二人以上いる場合は、二人目には座席を買わなくてはなりません。
「小児」と規定される年齢に達すると、座席は必ず買わなくてはなりません。国際線の場合は、大人料金の5〜8割程度かかります。
米国ですと、ほとんどの場合国内線では大人と同じ料金(つまり全額)がかかりますが、これは国によって違うと思います。
日本では、航空会社によっては国内線も、11歳ほどまで大人料金の50%で利用できるようです。
また、旅行中に子どもが2歳の誕生日を迎える場合、大抵の航空会社によっては全旅程に置いて座席の購入が必要となるので、
あらかじめ問い合わせましょう。
なお、出発当日に飛行場で子どもの年齢をチェックされるので、国内線でも誕生日を証明できる書類は必要です。
赤ちゃん連れの場合、これを忘れるケースがよくあるようです。パスポートがまだない場合は、出生証明書を持って行きましょう。
日本の国内便だとチェックされないこともあるようですが、準備はしておくにこしたことはないと思います。
荷物はいくつ持ち込めるの?
子どもに自分の座席がある場合、荷物は大人と同じ数持ち込めるし、預けられます。
航空会社によっては、座席を持たないラップチャイルドでも預けられる荷物を割り当ててくれる会社もありますが、
荷物の割り当てはまったくない場合もよくあります。
預ける荷物はだめでも、ラップチャイルド一人につき機内持ち込みの手荷物を1つ増やしてもいい場合もあります。
バギーやチャイルドシートは、ほとんどの場合規定の荷物数にプラスして預けることができます。
子どもがいると、どうしても荷物が多くなるので、たとえ1つでも荷物を多く持ち込めるのは本当に助かります。
持って行く荷物の量を調整する意味でも、事前に航空会社に問い合わせておきましょう。
シートベルトやチャイルドシートは必要?
原則的に、ラップチャイルドには何の安全装置も義務付けられてはいません。
離着時には、安全上の問題から、多くの航空会社でエルゴなどの抱っこ紐の使用は禁止されています。
EUのポリシーなのか、これまでヨーロッパの航空会社に乗った時は、大人のシートベルトに着けるラップチャイルド用の
シートベルトを機内で手渡されましたが、家でなにかを準備して持っていく必要はありませんでした。
2歳未満でも1席買ってある場合は、航空会社によってはチャイルドシートが義務付けられる場合があります。
また、2歳以上の子どもでも、安全性を増すために承認された安全装置(チャイルドシートなど)を持ち込むことは可能です。
チャイルドシートは航空会社が貸してくれる場合もありますが、大抵は自分で持ち込まなくてはなりません。
日本(MLIT)、米国(FMVSS)、欧州(ECE R44)承認でなくてはならない、など便によって規則が違うので、必ず個々の航空会社に
確認しておきましょう。
バシネットは予約しておいたほうがいいの?
バシネットとは、機内で使う赤ちゃん用ベッドで、大抵10~10.5 kgまでの赤ちゃんが対象です。
バシネットの利点としては、
* 小さい赤ちゃんを横に寝かせられる
* 座れる子は、食事の時に座らせておける
* 床スペースで子どもが遊んでいる間、そこにおもちゃなどを入れておける
などがあります。
またイマイチな点もあります。
* シートベルト着用サインが点くたびに、中から子どもを出さなくてはならない(例え熟睡していても!)
* かなり場所をとるので、子どもが使わないのなら、あるだけ邪魔だったりもする
バシネットで寝るかどうかは、子どもによりますね。。。うちの長男は、バシネットに置いた瞬間飛び起きて泣く子でしたが、
次男はバシネットに寝かせておけば、何時間もぐうぐう寝てくれました。
バシネットは、事前に予約できる場合とできない場合があり、これは航空会社によります。
もしも予約できたらラッキーなので、必ずあらかじめ航空会社に問い合わせましょう!
また、事前予約できる場合でも、それが無料かどうかを確かめておくと良いです。というのは、友人は予約の電話をすると
料金がかかると言われ、ウェブには無料と書いてある!とかけあって、やっとちゃんと予約できたそうです。
事前予約ができない航空会社の場合、早い者勝ちなので、当日空港に早く行って頼みなさい、と言われます。
でも、1つ大事な点ですが、バシネットをつけてもらうには、そもそもバシネットを装着できる席に座っていないといけません。
それを知らずに当日空港でバシネットを頼むと、「バシネットは余っているけど、あなたの席にはつけられません」と
言われたことがありました。
「バシネットがつけられる席」とは、バルクヘッドと呼ばれる、前がゆったりした席です。
子ども連れだと、予約した時点でここを割り当ててくれる航空会社もありますが、多くの場合、ここは事前に余分にお金を
払わないと予約できません。
バルクヘッドが事前に予約で埋まっていなければ、出発当日に空港でその席に変えてもらうよう頼むことができます。
(これがあるので、空港には早く行った方がいいです。)
一度は事前に電話すると、出発の24時間前までバルクヘッドは予約できないと言われ、直前に電話して確保しました。
ただ、さらに面倒なことに、バルクヘッドを割り当てられるのは、その便が出発する空港のエージェントだけ、という場合も
多いので、もしも乗り継ぎがある場合(例えばニューヨーク→シカゴ→日本)とかいう場合、どれだけ早く
ニューヨークの空港に着いても、シカゴに着くまでどうにもならない、ということもあります。
バルクヘッドに座れない、という状況を必ず想定して、www.seatguru.comで、すでに割り当てられている席を
チェックしておきましょう。
これを怠ったがために、満席のフライトで、子どもが二人いるのに夫とバラバラに座らされてしまった苦い経験があります。
例え子どもがバシネットには大きすぎても、前のスペースで遊んだり、床に横になって寝たりできるので、バルクヘッドに
座れるにこしたことはないと思います。
トイレに近い席、そこまで長くないフライトなら窓際の席(子どもが外を見るのが好きなら)、何度も立ってあやさなくては
ならないようなら通路側の席、などなどフライトの長さや子どもの年齢によって最善策を考えましょう。
15歳以下は、ラップチャイルドも含め、安全上の理由から非常口の列には座れません。
座席については、「出発当日」のセクションもご覧ください。
機内に子ども用の食事はあるの?
大抵の場合、幼児向け、あるいは子ども向けの食事をリクエストすることができます。
当日のリクエストはできない場合が多いので、必ず事前に申し込んでおきましょう。
アジア系の航空会社などでは子ども用メニューも普通に美味しいですが、欧米系の航空会社では、これはちょっと…と
いうようなものも多いです。キッズミールがない航空会社もまれにあります。
私は個人的に、米系の航空会社では子どもにベジタリアンミールをリクエストしています。
これですと、塩分や糖分も控えめで、それなりに食べられる食事が出てきます。
なお、一席分のお金を払っていないラップチャイルドは、原則として食事はもらえませんが、日系の航空会社など、フライトによってはベビーミールの
サービスがある場合もあります。